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題名: 神秘の短剣 <ライラの冒険シリーズ2>
原題: The Subtle Knife
著者: フィリップ・プルマン
訳者: 大久保寛
発行: 新潮社 (00.4.20)
価格: \2100
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【内容紹介】
 北極探検の途次に行方不明となった父。残されたウィル少年は、神経を病 む母を庇いつつ謎の追手から逃れ、いつの間にか異世界へと続く「窓」を発 見する。それは彼を呼び寄せる力によるものだった。そこで彼はさらに別の 世界から来た少女、ライラと出会う。その世界では大人の精神を内側から食 らいつくす「スペクター」と呼ばれる怪物が跳梁しており、残された子供た ちは自棄状態となっていた。異なるパラレルワールドの少年少女ウィルとラ イラの出会いは、果たして計画されたものだったのか。近付く「最終戦争」 とは何なのか……。

【感想】
 99年度に出たファンタジーでは、『ハリーポッターと賢者の石』よりも個 人的にはお気に入りである「ライラの冒険シリーズ」の第2巻です。本書は 登場するキャラがいいんですよね、コドモのくせにみんなナマイキで。
 第1巻では孤児と思われていたライラの両親がどうやらとてつもない世界 構造をめぐって対立関係にあることが示され、本巻ではいよいよ戦争の準備 という段階に進みます。描写はリアリズム(というのはおかしいんだけど)、 かなりのダークファンタジーの気配となって参ります。指がぽろぽろ落ちた り、拷問だの殺人だののシーンもあって、「もののけ姫」的世界とでも申し ましょうか、単に「お子様向け」であることを拒否しているようです。そう した人類の暗黒面を見せつつ、かなり複雑な設定のパラレルワールドが展開 するわけで、「ゲド戦記」同様、SFファンにも読みごたえのある作品に仕 上がっていると思われます。

→第三巻『琥珀の望遠鏡』

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